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ネタバレ*捏造設定*擬人*BL表現*同人表現注意 /熱しやすく冷めやすい移り気絵置き場倉庫
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無色の派閥がギアンの生存を知り、報復を試みてきた。
捨て駒のように己の組織を使われ、あげく裏切られた者の当然の行動だ。

「だーもうしつこーい!」

鋭い音を立て空気を切る音が戦場に響く。
双界の戦姫たるフェアに敵う者がいるわけもなく、
ギアンの戦闘範囲に届く前に敵はばったばったと倒れていった。
レンドラーですらフェアと相対して勝つ自信はないといったくらいだ。
よほどの敵でなければ、フェアは二合も打ち合わずに昏倒させられる。
しかし数も数だ。自分も手伝おうとギアンが動くと

「ギアン!あんた狙われてるんだから出てくるんじゃないの!」

と逆におこられてしまった。
こまった。フェアに怒られるのは本当に困るのだ。
かといって…

「いーかげんにしなさあああああい!」

怒髪天を突くかのようなフェアの叫び声。
火を噴くようにフェアの体から燐光がほとばしる。
古妖精の祝福が戦乙女に降り注ぎ、より一層力強く剣が振るわれる。
片手に剣、片手に槍を。
二本を振るい戦場を駆けていくフェアの背をじっと見つめる。

エニシア。
同じ響界種であったあの小さな少女。
彼女とともにあったとき、自分は姫を高い塔に捕らえて逃がさない魔獣だった。
フェア。
同じ響界種であり、それ以上でもあるこの少女。
彼女とともにあるとき、自分はどんな役目を担うのか。

「フェア」

「なによ!」

「君が戦姫でよかった。」

戦乙女の傍らには、彼女の脚たる馬が不可欠だ。

「なあに!聞こえないーーー!」

剣戟に阻まれ、声が届かない。

「いいよ、聞いたらきっとまた怒るから。」

君に怒られるのは、怖いから嫌なんだ。
くすりと小さく笑うと、
ギアンはフェアの背を追い戦場を走り出した。




二人の覚醒戦闘シーンは萌えです。
あればよかったのになー。
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